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【富山のいいお店、いい空間】建物好きの心をくすぐる…建築美が誘う、特別なひととき
美しい意匠と、そこに流れる特別な空気。
歴史をまとった建物が、センスよくリノベーションされ、食の舞台に生まれ変わりました。
建築好きの心をくすぐる空間で、舌も心も満たされるひとときを。
●目次●
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Restaurant Moku

漆の色味も美しいモダンな空間から望む庭も枯山水にハーブにと和と洋が違和感なく溶け込み、全体が調和のとれた心地よい空間となっている。
繁華街の喧騒を忘れる隠れ家
和モダン空間で味わう美麗フレンチ
高岡駅からほど近く。飲食店などが立ち並ぶ御旅屋町の繁華街から細い路地を抜けると風雅な庭をたたえた一軒の古民家にたどり着きます。初めて訪れた誰もが驚くほど、贅沢な空間を有する隠れ家のようなここは、レストラン『Moku』。大正期に建てられた築100年を超える古民家を、当時の古きよき雰囲気を残しつつ、高岡塗の技術で漆を塗るなど土地の文化も大切にしてフルリノベーション、落ち着いた和モダンな空間に生まれ変わりました。
ここでいただけるのは、シェフの自由な発想で作り上げたフレンチベースの〝きれいな料理〞。おいしいのはもちろん目にも美しく、高岡産の野菜を積極的に取り入れた身体にやさしい軽やかな料理は、洗練された空間の雰囲気とも溶け合い、非日常の贅沢な時間を約束してくれます。

店名は木のように小さい芽から大きく成長するようにとの願いから。そんな木のぬくもりある店内の吹き抜けの窓がある空間はシェフのお気に入り。

コースは夜4種類(9,800円、12,000円、14,200円、20,000円)、昼は2種類(6,000円、8,800円)。この日の前菜は鱸とビーツ、カレーのビネグレット。

ノーマルコース(14,200円)のこの日のメインは仔羊。色よくローストした羊肉に様々なソースやオイルを合わせることで複雑な味を醸し出す。
Restaurant Moku(モク)
高岡市御旅屋町26
TEL:050-5462-6003
営:12:00~15:00(金・土のみ)、
18:00~22:00 ※完全予約制
休:日曜、隔週月曜
P:なし
席:テーブル24席
Instagram:@moku_toyama
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イタリア食堂 Unico Nel Mond

明治35(1902)年に創業、昭和34(1959)年まで酒造りを行っていた仕込み蔵を再生。夏は涼しく冬は温かい、酒蔵特有の空気感が心地よい。
歴史重ね、風情ある酒蔵を再生
上質な空間で味わうイタリアン
射水市(旧小杉町)旧北陸道の街並みに溶け込む、風情ある古い町屋。玄関を抜け、長い廊下を進んだ先に、明治時代にタイムスリップしたような土蔵造りの酒蔵が現れます。『ユニコネルモンド』は、オーナーの森永醸治さんが歴史と文化を活かしたまちづくりを夢みて、2012年に酒蔵(龍の蔵)をリノベーションして開店。2020年には、酒の仕込み蔵(壱の蔵)をパーティーもできる空間に蘇らせました。歴史を感じる太い梁や柱、重厚な土壁の色合いを生かしたモダンな設計は、懐かしさと新しさが同時に味わえます。イタリア語で「世界でただ一つ」という店名の通り、上質で特別な空間で、気軽なイタリアンを堪能したい。

地元食材を用いたメニューが多く、ジューシーで肉感がしっかり感じられる「立山山麓ポーク3種ソーセージ盛り合わせ」(1,600円)も人気の一品。 ※ディナータイム限定

「フレッシュトマトのマルゲリータ」(1,600円)。旬のトマトとバジルの香りが食欲をそそる。手ごねして1日寝かせた生地の“もちっカリッ”食感が特徴。
イタリア食堂 Unico Nel Mond
(ユニコネルモンド)
射水市戸破6357-1
TEL:0766-55-0045 ※予約は電話のみ
営:11:30~15:00(LO14:00)、18:00~21:30(LO20:30)、
金・土曜 11:30~15:00(LO14:00)、18:00~22:00(LO21:00)
休:火曜、第三水曜(祝日の場合は翌日)
※月曜夜メンテナンスで休む場合あり
P:30台
席:壱の蔵40席、龍の蔵カウンター6席、
テーブル席20席
Instagram:@uniconelmond_kosugi
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BOBO.

豪華な造りはそのままに、開放的で心地よい店内。広々とした和室で、ケーブルドラムと廃校の椅子を再利用したテーブル席で、好みの場所でくつろごう。
広い縁側のあるくつろぎ空間は
小さな思いを大きく育んでいく場所へ
艶やかな漆が3重に塗られた天井や柱、美しい庭を望む広い縁側。築約50年の古民家のもとの贅沢な作りを生かし、生まれ変わったここは、65年続く味噌屋『宮本みそ店』が手掛けた『BOBO.』。店名は小さな丸い粒を意味する魚津弁。糀、米、大豆、塩など小さい粒が集まって味噌がおいしくなるように、多くの人々とアイデアが集い、育まれていく場所でありたいという願いが込められています。ここでは味噌や麹、甘酒ジェラートの販売ほか、味噌づくりワークショップなど地域を盛り上げるイベントも開催。土間のテーブルで友人と。靴を脱いで和室で家族と。空間を楽しみつつ思い思いのゆったりとした時を過ごしてみて。

甘酒を幅広い世代に楽しんでもらいたいと生まれたジェラートは「甘酒豆乳ミルク」など6種類(シングル480円~)。完全無添加のやさしい味は老若男女に人気。

100年ほど前から使っていた駄菓子屋さんの棚や、今では使われていない味噌樽など、歴史を感じるものが多く並ぶ。
BOBO.(ボボ)
魚津市宮津2025
TEL:0765-32-4156
営:11:00~17:00
休:日・月・火曜、ほか不定休あり
P:10台
席:テーブル12席、小上がり10席
Instagram:@bobo.friends、@bobo.gelato
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mokkado

「mokkado」(660円)はやさしい甘みの中にほんのりスパイスを感じる ベーシックなチャイ。ホット・アイスのほか、トニックやソーダのアレンジも。砂糖・添加物不使用、グルテンフリーのヘルシースイーツ「ブリスボール」(1個297円)と合わせて、心と身体にやさしい時間を。
築100年超の記憶を未来へ繋ぐ
心と身体にやさしく寄り添うカフェ
射水市の静かな住宅街に佇む『mokkado』は、漢方を身近に感じるチャイやスイーツが楽しめるカフェ。築100年以上の古民家の趣を残す太い梁や土壁の吹き抜けが広がり、赤土色の土間はモダンでありながらどこか懐かしい。改築で出た古材や石、かつての薬づくりを伝える道具をインテリアに生かし、昔と今の重なりが生む居心地のよさも魅力となっています。
チャイはアッサム紅茶と5種のスパイスを合わせた「mokkado」のほか、漢方の「気血水」に基づく3種類を展開。かき氷にも、生薬や薬膳に通じるショウガやシナモン、ゴマなどが使われ、味わい深い。8月まで限定の「暑のかき氷」は、ドライトマトの爽やかな甘みが広がり、心安らぐ空間とともに、夏の疲れをそっと癒してくれます。

風合いのある木の椅子や石のテーブルは、改築工事のときに出た廃材や床下の石を再利用したもの。洗練された空間に、昔の暮らしの記憶がひっそりと宿る。

定番の「黒ごまきなこのかき氷」(1,188円)は粉雪のようなサラサラの氷の中に、玄米フレークやくずもち、ゴマ塩などが入り、食感や味わいの変化が楽しめる。

土壁と梁が力強く支える天井の高い空間。リノベーションでは新しい価値を吹き込みつつ、懐かしさを大切に残した。
mokkado(モッカド)
射水市黒河新2643-1
TEL:なし
営:ランチ11:00~13:30(LO13:00)
※売り切れ次第終了
カフェ13:30~17:00(LO16:30)
※かき氷はカフェタイムのみ
休:不定休
P:10台
席:カウンター2席、テーブル22席、
テラス席あり
Instagram:@mokkado_cafe
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発売中のTakt9月号の特集は『いいお店、いい空間』。
古いものに新しい息吹が宿るとき、そこには物語が生まれます。
時を重ねた梁や窓枠、懐かしさを感じる壁。そのひとつひとつに、店づくりへの想いが込められています。
今回の特集は、そんなリノベーションで生まれ変わった〝いいお店、いい空間〞。
時を越えた魅力が重なり合う、その心地よさにふれてみてください。

※Takt9月号内で掲載されている価格は、消費税込の価格となっております。
※Takt9月号内に掲載されている情報は、すべて8月現在のものです。その後変更される場合があります。あらかじめご了承ください。
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