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【富山のすし屋】今日も心ほどける一貫を 街角のすし屋
気取らず立ち寄れて、ネタの旨さが光る。
〝まちの寿司や〞には、日常にそっと寄り添う温かさがあります。
今日も心ほどける一貫を楽しんで。
●目次●
・ ・ ・ ・ ・ ・
桜寿し

富山湾鮨 3,300円~
新鮮な素材を贅沢に盛り込んだ寿司は豪快な中 にも繊細な技が光る。前日までの予約で1貫 サービスという特典も。あら汁も実にうまい。
新鮮な素材を贅沢に盛り込んだ寿司は豪快な中 にも繊細な技が光る。前日までの予約で1貫 サービスという特典も。あら汁も実にうまい。
親子2代の確かな仕入れと職人技
伝統の寿司を気軽な風情で味わう
すしを握って60年という店主と、その背中を追いかけるように腕を磨く2人の息子が営む老舗すし屋『桜寿し』。店主の軽妙なトークに思わず苦笑いする息子たちの姿など、温かな家族の雰囲気もこの店の魅力のひとつ。ここ味わえるのは、鮮度抜群のネタを丁寧に握った極上のすし。シャリには福岡町の赤丸米をメインに使用し、ほんのり甘く、やや濃いめの味つけで新鮮なネタのうまみをぐっと引き立てます。地魚を盛り込んだ「富山湾鮨」は、旬の魚介の持ち味を生かしながら、熟練の職人技が光る自慢の一皿。さらに、じっくり炊き上げた穴子や手間ひまかけたかんぴょう、秘伝のだし巻き玉子焼きなど、ひと品ひと品に真心が込められています。肩の力を抜いて本格的な味を楽しみたい、地域に愛され続ける一軒です。

穴子やかんぴょう、玉子焼き、しめ鯖など江戸前のほか、大阪寿司のバッテラもおすすめ。東西の伝統の味がここでは気軽に楽しめる。

すしを握って60年。師匠から江戸前と大阪寿司、双方の伝統の技を学んだ店主の確かな技と気さくな人柄がこの店最大の魅力だ。

アットホームな雰囲気が心地よい店内。店主と会話を楽しみたいならぜひカウンター席を。昼はお得なランチも用意。
桜寿し(さくらずし)
高岡市野村1255
TEL:0766-28-1076
営:11:30~14:00、
16:30~21:30
休:不定休
※年末年始は元日のみ休み
P:10台
席:カウンター9席、座敷45席
予算
昼:1,320円~/夜:6,000~7,000円
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寿し処 浪花鮨本店

富山湾すし 3,600円
紅ズワイガニやバイ貝、アオリイカなど、富山湾の人気のネタ10貫を楽しめる。自家製のカニみそは濃厚な旨味が口の中いっぱいに広がり、醤油をつけずとも美味。
紅ズワイガニやバイ貝、アオリイカなど、富山湾の人気のネタ10貫を楽しめる。自家製のカニみそは濃厚な旨味が口の中いっぱいに広がり、醤油をつけずとも美味。
新湊漁港で直競りした旬の魚介を
熟練の技で極上の握りに
定置網や底引網、一本釣りなどさまざまな漁法を行う新湊では、種類豊富な魚介が水揚げされます。そんな港町で半世紀以上の歴史を刻む老舗『浪花鮨』。父の代から受け継がれる確かな目利きと職人技で、富山湾の旬を握りに込めます。選りすぐりのネタを手頃な価格で提供できる秘訣は、新湊漁港での競りに直接入札できる権利「買参権」。朝と昼の競りで自ら仕入れる魚介はどれも鮮度抜群。ネタだけでなく、ほかの素材にも妥協がありません。海苔は店主自ら食べて厳選した、有明産の最上ランクのもの。シャリは地元の契約農家がつくるミルキークイーンを使用し、ほどよい甘みと粘りがネタの魅力を引き立てます。白えびやトヤマエビ、紅ズワイガニなど、新湊ならではの極上の握りを贅沢に堪能しましょう。

紅ズワイガニは塩分低めで茹でることで、カニ本来の繊細な甘みや風味をより際立たせる。鮮度が高いからこそ出せる味わい。

季節により衣替えする漆塗りのカウンターが目を引く内観。ショーケースには鮮やかなネタが並び、食欲をそそる。
寿し処 浪花鮨本店 (なにわずし)
射水市西新湊13-15
TEL:0766-82-6800
営:11:30~14:00、
17:00~21:00
休:月曜
P:14台
席:カウンター10席、
テーブル12席、個室約40人
予算
昼:1,800円~/夜:3,500円~
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江戸前 寿司正

フグの昆布〆/ 440円
利尻昆布で〆た身は弾力と粘りが増し、噛むほどに滋味が広がる。淡白なフグの旨みに昆布の香りが上品な奥行きを添える。
富山湾の旬を握り続けて半世紀
親子2代が紡ぐ憩いのひととき
創業57年、「千石町通り商店街」で愛され続ける『寿司正』。2代目大将の山下稔さんは先代とともに親子でカウンターに立ち、富山湾の旬を握ります。毎朝氷見漁港へ足を運び、自ら目利きした魚を仕入れます。冬は寒ブリやベニズワイガニをはじめ、身の締まった良質な魚が揃い、県産コシヒカリの弾力と甘みを活かしたシャリと合わさることで、旨みがさらに際立ちます。割烹仕込みの技が光る一品料理も人気で、多彩な地酒との組み合わせも楽しめます。「気軽に入れる店でありたい」という親子の思いが温かな雰囲気を生み、心ほどける時間を届けます。県外客も多い立地のため、予約して訪れるのがおすすめ。

大将おすすめの「真鱈の白子ポン酢」(1,100円)。とろり滑らかな食感は仕入れがあったときだけ味わえる冬の至福。

木曽ヒノキのカウンターが迎えてくれる店内。小上がりや貸切用の座敷もあり、地元客の幅広いシーンに応える。
江戸前 寿司正(すしまさ)
富山市一番町4-29
TEL:076-421-3860
営:11:30~13:30(LO13:00)、
18:00~23:00(LO22:00)、
日曜・祝日 17:00~22:00(LO21:00)
休:火・水曜(年末年始とお盆は営業)
P:2台
席:カウンター8席、小上がり8席、
座敷(要予約・コースのみ)10席
Instagram:@edomae.sushimasa
予算
昼:2,200円~/夜:4,400円~
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太助鮨

コース 6,050円~
新鮮なネタは、輝くような美しさ。おまかせ握りは先付け、止椀付きで3,300円~楽しめる。
新鮮なネタは、輝くような美しさ。おまかせ握りは先付け、止椀付きで3,300円~楽しめる。
新鮮な地魚を丁寧に握る
気取らず味わう魚津の恵み
創業は1978年。魚津駅から徒歩3分の老舗寿司店『太助鮨』。2代目店主の架谷さんは、長年にわたり日本料理店で修業を積み、2015年に店を継ぎました。美味しさはもちろん、繊細で美しい見た目にもこだわった寿司は、観光客から地元客をも虜にしています。使用する魚は、魚津漁港に水揚げされる新鮮な地魚。毎朝その日その日でベストな魚を仕入れ、昆布で締めたり塩を振ったりと最小限の手当てで素材の旨みを存分に引き出します。口の中でほどけるシャリには、先代から付き合いのある農家が作る魚津のブランド米「てんたかく」を使用。寿司だけでなく、焼き物、煮付け、蒸し物など、日本料理店で培った腕と技術を活かした和の一品料理を味わえるのも魅力。豊富に揃う地酒とともに、心ゆくまで味わいましょう。

改装した際に、地元の大工さんに作ってもらったという木のネタケース。25~30種のネタが並び、氷でやさしく冷やす。

5年ほど前にリニューアルした、木の温もりを感じられる明るい店内。かつて先代が集めていた絵画や書が飾られる。
太助鮨(たすけずし)
魚津市駅前新町10-14
TEL:0765-24-7357
営:17:00~22:30(LO21:30)
休:不定休
P:1台
席:カウンター6席、
小上がり10席
予算
平均 7,700円~8,800円
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すし屋の城光

地魚おまかせにぎり(12貫4,950円)より、黒ムツ。皮目を少しだけ焙ることで脂のうまみが増し、芳ばしさと甘みが広がる。
氷見産素材のよさを活かしきる
工夫を凝らした技あり寿司
せっかく氷見の素晴らしい素材を使っているので、魚本来のうまみを存分に味わってほしい――そう語る店主が営む『城光』では、素材ごとに工夫を凝らした技ありの寿司がいただけます。例えば真鯛には梅とまぐろ節を潜ませ、うまみと香りを引き立たせます。バイ貝は塩コショウでより甘さを感じるように。氷見産コシヒカリを使ったさっぱりとしたシャリとのバランスもよく、丁寧な仕事を施した寿司が口の中でほどけ、とろけます。高級店と変わらぬ技と味ながら、店主夫妻の気さくさと居心地のよさ、そして程よい値段はまさに町の寿司屋の真骨頂。肩の力を抜いて氷見の恵みを存分に楽しみたい。

バイ貝・富山の寿司ネタでもポピュラーなバイ貝は意表をついた塩コショウで。シンプルな味付けはバイ本来の味をダイレクトに楽しめる。

カウンター前には新鮮なネタが並ぶ。その日の内容はホワイトボードに書いてあり、氷見産生イクラなどレアな素材に出会えることも。
すし屋の城光(じょうこう)
氷見市間島1-50
TEL:0766-72-6167
営:11:30~14:00(LO13:40)、
17:00~22:00(LO21:00)
休:木曜 ※12/31~1/2休
P:6台
席:カウンター6席、
個室12席
予算
昼:4,400円~/夜:10,000円(平均)
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きよ水

特上にぎり 3,300円
氷見の魚を一番いい状態で食べてもらいたいと、自ら厳選したネタで握るすしは12貫。これからのシーズンはやはりぶりがおすすめ。
氷見の魚を一番いい状態で食べてもらいたいと、自ら厳選したネタで握るすしは12貫。これからのシーズンはやはりぶりがおすすめ。
確かな目利きのすしを通じて
食という時間を味わい楽しむ
氷見漁港の目の前に店を構える『きよ水』。実家は魚屋で網元を営んでいたという確かな目利きを持つ店主が、毎朝自らセリ市に出向いて選び抜いた新鮮な魚ですしを握ります。氷見で揚がった魚を中心とした鮮度の高いネタにはシャリも鮮度のいいものをと、氷見産のコシヒカリを契約農家から直接玄米で仕入れ、使う分だけ精米します。酸味を抑えたやさしいシャリの味わいは、天ぷらや焼き物といったすし以外の料理にも寄り添うようにとの配慮。純粋にすしだけを楽しむのもいいけれど、すし屋という場所で過ごす時間を楽しんでもらいたいという店主。そんな思いが一貫一貫に込められています。

年間通じて人気の「かに味噌サラダ」(1,400円)。かにの身にかにみそドレッシングがたっぷりかかったかに好きにはたまらない逸品。

氷見の魚の美味しさの秘密を知りたければカウンターがおすすめ。魚を知り尽くした店主にいろいろ話を聞いてみるのも楽しい。
きよ水
氷見市中央町8-22
TEL:0766-72-2511
営:11:30~14:00、
17:00~21:00
休:水曜、第1・3木曜
P:1台
席:カウンター8席、座敷32席
予算
昼:上にぎり 2,200円/夜:寿司会席 5,500円~
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発売中のTakt1月号の特集は『愛され続ける富山のすし屋』。
冬の訪れとともに、旨いすしが恋しくなる季節がやってきました。
それぞれの店が守り続けてきた味と姿勢に、思わず心がほどけていきます。
気軽なごはんも、特別な日も、すしがあれば少しだけ日常が豊かになる。
この特集が、あなたの〝通いたくなる一軒〞との出会いになりますように。

※Takt1月号内で掲載されている価格は、消費税込の価格となっております。
※Takt1月号内に掲載されている情報は、すべて11月現在のものです。その後変更される場合があります。あらかじめご了承ください。
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