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【お正月】神主さんに聞いてみた、より良い新年の迎え方


まず、新年を迎える前に年末から準備しておくべきことはありますか?

第一に、家の中と外をきれいにすることですね。
一年の区切りとして、年末に大掃除をされる方も多いと思いますが、できれば12月31日ではなく、30日までに済ませておくのが良いとされています。
家をきれいにすることは、年神さまをお迎えするのに大切なことです!
年神さまとは、新たな一年を生きる力と恵み・幸福を授けてくださる神さまです。良い運気を家に迎え入れることができるよう、家はきれいにしておきましょうね。

そのほかにも準備はありますか?

家の神棚のお神札(おふだ)を交換することですね。お神札は、神社の代わりのようなものです。
神社にお参りし、祈りをささげ、神様から力を授かるというのが神社の本質ですが、神社から授かるお神札を通して、お家でも同じことができます。

そもそも、なぜ新年にあわせてお神札を交換するのでしょうか?

昔からお神札には、お家や人々の罪汚れをお祓いする意味合いがあります。
例えば、空気清浄機を想像してみてください。空気中の不純物は、フィルターを通すことで浄化され、きれいな空気が家の中を循環します。そのため、フィルターの手入れ、交換をしなければきれいな空気にはなりません。
それと同様に、お神札を交換することで、清らかな神さまのお力が常に家の中を循環するようになり、心晴れやかに日々を過ごすことに繋がります。
「お神札を受ける→交換する→神社へ行き左義長でお焚き上げする→常に清々しくなる」
このサイクルを毎年行いましょう。

お神札というと、何種類か見かけたことがありますが、なにか違いがあるのでしょうか?

神棚にまつるべきお神札は、基本は「神宮大麻」と「氏神大麻」の2体です。
次の写真の右が「氏神大麻」、左が「神宮大麻」です。
*神宮大麻……伊勢の神宮のお神札です。伊勢の神宮は一つないので、この一種だけです。伊勢の神宮から全国の神社に頒布されています。(※中大麻、大大麻がある)
*氏神大麻(氏神神札)……氏神さまのお神札です。「氏神さま」とは、地域を守ってくださる神社の総称です。地域ごとに、神明宮、八幡社、天満宮など呼び方は違います。ですので、お神札の種類も地域によりさまざまです。



ここで注意しないといけないのが、氏神さまのお神札は、どこでも受けられるわけではないということです!
よく行く神社や、すぐ近くにある神社だからと言って、そこが自分の地域の氏神さまとは限りません。
富山県神社庁のホームページでは、お住まいの地域の氏神さまを検索することができます。宮司さんの連絡先もわかるので、氏神さまのお神札を受ける際には、一度検索してみてください。

ありがとうございました! ちなみに、家に神棚がない場合はどうするのがよいのでしょうか?

神棚がない場合は、お部屋の高い位置に白い紙を敷いてお神札をまつる方法もあります。本棚やサイドボードなどの上が良いか思います。
大切なことは神さまに敬いをもって、お神札をまつることです。形にこだわらずに、そのときできる最良の方法でおまつりしましょう。




最後に、初詣についても教えていただけますか?

初詣とは、一年のはじまりの神さまへのごあいさつです。
この初詣も順番があって、まずはお神札を新しく取り替えた家の神棚にお参りするところから始めます。
次に「氏神さま」へ参拝に行きましょう。
その後、お好きな神社に参拝に行かれても構いませんが、まず氏神さまの神社に行くのがよいでしょう。
参拝は、三ヶ日、遅くとも小正月(1月15日)までが目安です。

ありがとうございました!

今回ご紹介したこと以外にも、正月飾りなど、新年の準備にはさまざまなことがあります。
それらをまとめたパンフレットを、神社庁で作りました。
県内のスーパーのお正月コーナーに置いてあるので、ぜひ読んでみてください!
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