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【神主さんに聞いてみた➁】年末年始だけじゃない! 「夏越の大祓」とは?


「神社」と聞くと、年末年始の初詣が思いつきますが、夏にも何か行事があるのでしょうか?

初詣の人出が多いので、それ以外に神社で何をしているか分からない人も多いかもしれません。しかし、基本は年末年始に限らず一年中開いていて、誰でもお参りすることができます。
そして、実は夏にも大切な行事があるんです!

夏にも行事があることは知りませんでした!

「夏越の大祓(なごしのおおはらえ)」という行事です。
まず「大祓」というのは、半年間の穢れを神様の力によって祓い清め、清浄な心身に復するというものです。6月末日に行われるものを「夏越の大祓」、12月末日は「年越の大祓」と呼ばれています。

6月の終わりごろになると、神社の前に草で作られた大きな輪っかがあるのを見たことはありませんか?
実は、それが「夏越の大祓」に関係するものなんです。

草の輪っかは、近くの神社で見かけたことがあります! 穢れをお祓いするのはなんとなくわかりましたが、実際にどのようなことをするのですか?

大きな輪っかをくぐることが一つです。輪っかは茅で作れていて「茅の輪(ちのわ)」と言います。くぐり方は神社によって多少違いがありますが、∞を描くように左まわり・右まわり・左まわりと3回くぐります。
もともとは、小さい茅の輪をお守りのように身に付けることで疫病から逃れられるとされていました。時代が進むにつれて、今のような大きな輪っかになって、くぐることで参拝者は穢れを清め、疫病から守られるとの考えに変化しました。


さらに、人の形をしたお神札で穢れを清めます。
神社からの案内で「人形」という紙が送られてきたことがありませんか? それが「夏越の大祓」に使うものです。
これを手に持って、全身を撫でることで、紙に自分の穢れを移します。その後に紙を水に流したり、焼納したりします。穢れが移った人形が消えることによって穢れも消えると思ってください。




ほかには「切麻(きりぬさ)」と呼ばれる紙と麻を混ぜたものをまいたり、「大祓詞(おおはらえのことば)」という、罪穢れがどうしたら祓い清められるかが書かれた詞を参列者で読み上げたりします。


お祓いというと座っているイメージがありましたが、意外とアクティブな神事ですね!

年末や季節の変わり目に大掃除をするようなもので、普段は掃除をしないところ、見えないところまで念入りに掃除するのが「大祓」なんです。
掃除をしないところはどんどん汚れが溜まってしまいますし、この掃除を疎かにすると、健康面でも精神衛生面でもよくありませんよね。
住まいだけでなく、半年に一度の節目で自分自身の汚れたところもきれいにしようと思うことが大切です!

ありがとうございました!

今回、『富山県神社庁』では「夏越の大祓」を行っている県内の神社のMAPを作りました。近くに住んでいる人は、この機会に「夏越の大祓」を受けて清々しく、うっとしい梅雨や夏を乗り切ってはいかがでしょうか?
また、これ以外にも地元の神社(氏神様)も私たちに元気を分けてくれる神様です。
「氏神検索」では、氏神様を調べられるので、ぜひお参りしてみてください。
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