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【富山の名店】それぞれの地域で長年愛されている名店をピックアップ!【富山市エリア】

富山県を5つのエリアに分け、それぞれの地域で長年愛されている名店をピックアップ。普段づかいしたいお店から、ちょっと特別な日に行きたいお店まで。あなたもきっと訪れたくなる場所が見つかるはず。
●目次●
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お食事処 ポーク

「ポーク風ライス」(700円)※価格は取材当時のもの
食べやすい大きさのポークカツ、ケチャップ、そして紅ショウガ、すべてが相まって、最後まで飽きのこない味と食感。「とん汁セット」は800円。ほとんどの人がセットで頼むベストコンビ。
100歳まで現役目指す
御年88歳「ポーク風ライス」の名手
昭和43年、当時まちなかにあった日赤病院の正門向かいで創業した『お食事処ポーク』。長らく40種類以上のメニューを提供する洋食店でしたが、ともに店を営んできた奥さんが10数年前に他界してから、メニューを絞り込んだり営業時間を短くしたりして歴史を繋いできました。
現在88歳の店主が主に作るのは、チャーハンやピラフとはひと味もふた味も違うライスに、薄焼き卵を乗せポークカツをトッピングした「ポーク風ライス」。3つの要素が絶妙に重なり合い、ほかにはないおいしさを生み出しています。腰を痛めている父を娘さんが手助けしていますが、仕事好きな店主は100歳まで現役を続けるつもりと気力十分。開店前から列を作る人気っぷり。これからもたくさんのお客さんを喜ばせてほしい。

酒粕の香りに心和む「とん汁」は、豚肉以外にキャベツや白菜、玉ネギ、ニンジン、ジャガイモなど野菜がたっぷり。セットにすればお得で栄養バランス◎。

やわらかな笑顔に人柄がにじむ店主の岩田隆夫さん。体力は衰えても、食べに来てくれる人を満足させてあげたいという気持ちが衰えることはない。

お食事処 ポーク
富山市東田地方町1-4-17
TEL:076-441-7872
営:11:30~13:15(ご飯がなくなり次第終了)
休:水曜、土曜
P:4台(店北側一軒おいてとなり1、2、16、17番)
席:カウンター6席、小上がり14席
Instagram:@oshokujidokoro.pork
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志水食堂

「トンテキ定食」(1,400円)
しょう油ダレの芳ばしい香りが食欲をそそる。厚みのある豚肉ステーキで県産コシヒカリのごはんもどんどん進む。そのおいしさが話題を呼び、只今大バズリ中。お味噌汁、漬け物、小鉢付き。
「肉にはこだわらない」
という、こだわり。
富山市月岡地区、シャッターをおろしたままの店も目立つアーケードの下、にわかに脚光を浴びる食堂があります。『志水食堂』は昭和49年以来、地元で長く親しまれてきた店なのですが、あるテレビ番組をきっかけに、そのおいしさを求め全国からお客さんが訪ねてくるように。
麺類、定食、丼ものなど豊富なメニューを揃えるなか、多くの人のお目当ては「トンテキ定食」。国産豚肉をしょう油ベースのタレで味付けしたトンテキは、筋を断ち切る処理をしているため、味が良く染み、ふっくらやわらか。「肉にはこだわりがない」と話す二代目店主の真意は、調理工程にこだわりと確信をもっているからこそ。今となっては貴重な〝大衆食堂〞を名乗る看板も昭和レトロな魅力にあふれ、写真に収めたくなりそう。

少年野球チームの子供からリクエストを受けて作りはじめたというホワイトソースの「オムライス(白)」(950円)。ケチャップの「オムライス」は800円。

父から店を引き継ぎ、二代目として切り盛りする清水さん夫婦。調理はご主人、接客は奥さんが担当し、二人三脚で店を営む。

志水食堂(しみずしょくどう)
富山市月見町4-45
TEL:076-429-3434
営:11:30~14:00、17:30~20:00(LO19:30)
休:月曜(月1回不定休あり)
P:共同駐車場あり
席:カウンター2席、テーブル10席、小上がり6席
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麺専門店 アラキ

一番人気の「ホルモン中華」(830円)
しょう油ベースのとんこつ魚介スープに豚肉のうまみが溶け、独特のコシを最後まで楽しめる自家製麺との絡みがなんともいえない。ここでしか味わえない、まさにアラキの看板商品。
※価格は6月以降に変更あり
あふれる麺に思いを込めて
お腹も心も満腹になる一杯を
戦後満足に食べられなかった時代を経験した先代の、皆がおなかいっぱい食べて幸せになってほしいとの思いをつないだ安くてボリュームたっぷりの麺が自慢の『麺専門店アラキ』。なかでも一番人気が「ホルモン中華」。茹でのびしにくい自家製麺はたっぷり350gで通常の大盛りサイズ。煮干し、かつお節、とんこつ、野菜でとったスープに豚のバラ肉ともも肉を煮こんだアラキ特製の「ホルモン」をたっぷりと。思った以上にあっさりした味わいは毎日食べても飽きないと評判です。当時と変わらぬ思いをのせた一杯は、今日もお腹も心も満腹にしてくれます。

こってりとした濃厚な味噌スープにとろける豚肉、そしてもちもちのうどんのバランスが絶妙な「みそホルモンうどん」(930円)。※価格は6月以降に変更あり

より美味しい一杯のために麺やスープの研究にも力を入れる店主。ここでしか食べられないものをお客さんに味わってもらいたいと、看板を守り続ける。

麺専門店 アラキ
富山市住友町24-11
TEL:076-438-0012
営:月~金曜11:00~14:30(LO14:00)、
土曜10:30~14:30(LO14:00)
休:日曜、祝日
P:50台
席:カウンター9席、テーブル40席
Instagram:@menaraki1966
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レストラン ローゼ

「牛肉巻ハンバーグ」(サラダ・ライス付き 1,570円)
フライパンで焼き、オーブンでじっくり仕上げることで外はカリッと、中はふんわりジューシーに。牛すじと野菜の旨みたっぷりのデミグラスソースが味わいを引き立てる。
気取らずリーズナブルに
洋食の美味しさを届け続ける
昭和53年創業のレストラン。おいしさとボリューム感を兼ね備えた洋食メニューの数々が、老若男女問わず親しまれています。フレンチ名店で腕を磨いたオーナーシェフが作るオリジナル料理が人気で、デミグラスソースや付け合わせのサラダのドレッシングも手作り。手間ひまかけた本格的な味わいを、気取らずリーズナブルに届け続けてきました。店内は1人でも家族連れでも、ゆったりと落ち着ける雰囲気。訪れる人たちがお腹を満たし、心地よく過ごせるように。店主夫妻の変わらない想いと心づかいがメニューと店内の随所に表れています。

「サーモンの黄金焼き」(ライス・サラダ付1,400円)。新鮮なトラウトサーモンのみを使用し、バターで香ばしく焼き上げた一品。レモンをかけてさっぱりと。

夫婦二人三脚で47年目を迎え「お客様からの『おいしかった』を励みに日々を重ねてきた」と語るオーナーシェフの沢田孝義さん。

レストラン ローゼ
富山市米田町1-2-24
TEL:076-438-2420
営:9:30~15:00(LO14:30)、17:00~20:00(LO19:30)
休:月曜
P:16台
席:カウンター7席、テーブル37席、小上がり12席
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