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春に起こりやすい眼のかゆみや充血 誰でもおこるアレルギー症状の予防・対策
春におこりやすい眼のかゆみやごろつき、目やになどのアレルギー症状。花粉やハウスダストなど、原因となる物質をできるだけ取り除くことが大切です。今回は「眼のアレルギー」についての詳しい情報を、富山市『片山眼科医院』の片山寿夫院長にお聞きしました。
花粉やハウスダストが原因
眼に現れるアレルギー症状
眼のアレルギー症状には、眼のかゆみやごろつき、白目のはれ、目やに、充血などがあります。アレルギーは、本来は無害であるものに過剰に反応してしまう免疫反応の一つで、眼のアレルギーには花粉症による季節性アレルギー性結膜炎と、ハウスダストやペットなどによる通年性アレルギー性結膜炎があります。
花粉症は、植物の花粉が眼や鼻などの粘膜に接触することで症状が現れます。雑草、樹木やイネ科の植物の花粉が原因であることが多く、一定の季節に症状が現れるという特徴があります。スギ花粉が飛び始める春は、スギ花粉症にかかっている人にはつらい季節ですが、昨年まで症状がなかった人でも発症することがあるので注意が必要です。
涙による診断キットも
治療は点眼薬が主に
アレルギー性の結膜炎は、症状や眼の状態から診断されます。しかし、ウイルス性や細菌性の結膜炎やドライアイなどと症状が似ていることもあるため、アレルギーかどうかを涙によって判定する迅速診断キットを用いた検査も行われています。
治療は通常、抗アレルギー薬の点眼が主で、症状が強い場合はステロイド点眼が使われ、ときには内服も処方されます。また、コンタクトレンズを使用している人は花粉症が重症化しやすく、時には、まぶたの裏にブツブツができる「巨大乳頭性結膜炎」という状態にもなります。レンズのずれ、痛み、乾燥感、視力不良の原因にもなるため、コンタクトレンズを使用しない人よりも注意が必要です。
テストレンズの装用と
眼の状態確認は医療機関で
アレルギー性結膜炎の人のコンタクトレンズは汚れやすく、眼科の定期検査で使用中止や1日使い捨てタイプへの変更が必要なことがあります。2週間交換の場合、レンズケア剤で「すすぎ洗い」「こすり洗い」を徹底しましょう。コンタクトレンズは銘柄によりデザインや素材が違うため、アレルギー症状が強く出る、同じ度数でも見え方が違うということも。
診察ではテストレンズを数種装着し状態を確認します。コンタクトレンズは心臓のペースメーカーと同じく、健康に重大な影響を与える恐れのある高度管理医療機器に分類されているため医療機関でしかテストレンズの装用と眼の状態の確認はできません。
花粉症の予防は
花粉を取り除くこと
花粉症の予防は、花粉をできるだけ取り除くことです。具体的には、人工涙液で眼を洗浄する、花粉の多い日は外出を控え洗濯物は外に干さない、ゴーグル型メガネやマスクの着用、帰宅時に洗顔で花粉を落とす、花粉の付きにくい素材の服を着るなどです。また、花粉飛散開始前に行う点眼による予防治療も有効です。一方、原因物質がハウスダストの場合は、こまめな掃除が大切です。
コンタクトレンズを使用している場合は、不適切な装用が原因の感染で後遺症が残ることもあるほか、検診で症状のない初期の網膜剥離や緑内障が見つかるケースも少なくありません。コンタクトレンズやメガネを使用する人は、定期的に検査を受けましょう。
[今回お話を聞いた先生]
「片山眼科医院」片山寿夫院長
所:富山市五番町3-1
☎:076-421-6310
※2019年3月10日発売「Takt4月号」掲載時の情報です。
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いかがでしたか? 月刊「Takt」内のコーナー「Takt Clinic」では、毎回季節や時期に応じた身体のさまざまなお悩みを、県内の専門家に解説していただいています。気になった方は、ぜひチェックしてみてくださいね!
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