加藤美由紀

岐阜県出身のアナウンサー、ナレーター。富山テレビ放送「Youドキッ!たいむ」などで活躍。2011年4月より拠点を東京に移し、活躍の幅を広げている。シグマセブンe所属。

本嫌いの人のための克服法

 

『本を読むと、人は高くなれる』、これは脳科学者の茂木健一郎さんが言った言葉だ。高いところに立てば、広く遠くまで景色を見渡すことができる。読んだ本を積み重ねるとどんどん高くなり、そこから見える景色も変わってくるというのだ。

 だったら、いっぱい本を読もうと思うのだが、困ったことに私は昔から本が嫌いでまともに読めない。本を読もうとすると気分が悪くなるし、字を見るだけでため息が出るのだ。それに途中で飽きてしまうので、最後まで読んだ本があまりない。困ったものだ。

 小学生のころから、読書感想文はあらすじだけを読んで、原稿用紙に4枚以上感想を書いていた。書くことがなくなると、目次から感想を書いていた。今思えばその能力もすごいことだが……。本を読めば、語彙(ごい)が増えるし、他人の経験を疑似体験することもできる。ほかにもいいことがたくさんある。だが、現実はそうはいかない。身体が受け付けてくれないのだ。


 そこで考えたのが「第一印象で決めました法」。最初の1ページ目を見て文章の書き出しを読んでみる、そこでフムフム……「おっ、読める! この文章はイケル!」と思ったら占めたもの。図書館に行っても本屋さんに行っても、まず1ページ目が勝負! 第一印象で決めるのだ。すると、大概最後まで読める。そして自分が求めていた内容であることが多い。
 余談だが、女性は右脳と左脳の情報交換が発達していて、初めて会う相手を的確に判断する力があるそうだ。だから第一印象は大概当たるという話もある。男性を選ぶ際にもそれを生かすと失敗しないらしい。

 それはさておき、毎回このお見合いのような選書作業を続けていると、フリガナ付きの小学生向けの本だったりすることもある。それでも自分が読めるものを優先に考えている。
 普段、私は読み聞かせボランティアをしているのだが、最初は絵本すら読むのが嫌だった。だから絵が多くて文章が少ないものを選ぶことが多かった。そこで本嫌いをなんとか克服しようと考えたのが、先ほどの第一印象で選書するというもの。これによって徐々に本嫌いが克服されてきた。そして、もう一つ大事なことは、途中で嫌になったら、そこで止めるということ。最後まで読まなくてはいけないと思うと、本が嫌いになる。だったらいいところでやめて、次の本を探したほうがいい。無理はしない。これが大事。読めるところまで読めばいいという気持ちでいれば重荷にもならないし、本が嫌いにならないで済む。これもトレーニングだから、徐々に読めるようになればいいのだ。慌てる必要はない。

 

 本が大好きな人にとっては、変な話かもしれないが、こうやって本を好きになろうとしている人もいるのだ。子どもに朗読してあげる場合、嫌がるのに無理に最後まで読む必要はない。人それぞれ本の好みは違う。好きな本に出合えるまで読み続けてみる。そうこうしているうちに、いつの間にか高いところに上って、広く遠くの景色を眺めることができるかもしれない。
 さて、今日も手にとった本を1ページ開いてみるか……。

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1ページ目が肝心!

 
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