加藤美由紀

岐阜県出身のアナウンサー、ナレーター。富山テレビ放送「Youドキッ!たいむ」などで活躍。2011年4月より拠点を東京に移し、活躍の幅を広げている。シグマセブンe所属。

新宿西口『思い出横丁』

東京に来て、まもなく見つけたのが、新宿駅西口からほど近い、『思い出横丁』。ここは、終戦直後にできた飲み屋街だ。細い路地にいくつも軒を連ね、ひしめき合っているお店。まるで、映画のセットのようだ。時代を超えた『ザ・昭和』と呼べるような貴重な場所なのだ。

肩を寄せ合うように座って、お酒を楽しめるお店がたくさんある。
焼き鳥、おでん、うどんなどなど、胃袋を満たしてくれるメニューも満載だ。

ここで私は、一人のマスターと知り合った。『一富士(いちふじ)』の越智(おち)さんだ。71歳とは思えない元気でダンディーなマスター。
横丁で、『どこかいいお店がないか』と探していたときに、偶然、彼と目があったのだ。
その瞬間、私はなぜか、懐かしさを覚えた。そこから私は、このお店に通うようになる。今では、家族ぐるみで仲良くしていただいている。

富山にいた頃も、会社のみんなとよく富山駅前の『シネマ食堂街』に飲みにいったものだ。新しいお店もいいけれど、長年やっているお店は、どこか居心地がいいのだ。
そこで、先輩や同僚と話をすると不思議なことに、本来の素の自分が出てくるのだ。そういう居心地の良さが『シネマ食堂街』にはあった。それと同じ匂いのする場所を新宿で見つけたのだ。

『一富士』は、『思い出横丁』でオープンして約50年。フランスの国営放送から取材を受けたこともあるそうだ。また、デビィ夫人も来店するなど、数多くの著名人も訪れる、知る人ぞ知るお店なのだ。

お店に並ぶ大皿料理は、すべてマスターが毎日仕込み、手作りする。だから、人のぬくもりが伝わる温かい料理なのだ。その料理を作るために、マスターは、スーツケースにたっぷりと食材を仕入れ、この店に毎日、やってくるのだ。

料理上手なマスターだから、時々、私にも手軽にできる料理を教えてくれる。たとえば、その日は余ったお豆腐を使って、あっという間に、『焼き豆腐』を作ってくれた。醤油の香ばしさがたまらない一品が完成!味もすごくしみている。なのに、調理時間は、たったの2分!材料は、もめん豆腐、油、醤油、以上。

これだけのシンプルな材料で、絶品の焼き豆腐になるのだ。一口いただくと、思わず、「うあ!」美味しさのあまり声が出る。嘘みたいに美味しい絶品メニュー!
主婦にとっては、ありがたい時短レシピ。こういうこともマスターとの会話から教えてもらえた情報なのだ。

人が生涯に知り合う人の数、一説では2万~3万人と言われている。その中で縁があって深いお付き合いのできる方は、いったい何人くらいだろう。そう考えたら、越智マスターとの出会いも奇跡みたいなものだし、これからも大切にしていきたい縁である。

本当に、人との出会いは、素晴らしいと感じる今日この頃である。

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越智マスター

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絶品、焼き豆腐!

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大切な友人のバースデーも『一富士』で

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